コーティング工具 スロットダイ
当社は、1980年代よりコーティング工具スロットダイを開発・製造し、液晶パネル、高機能フィルムやリチウムイオン電池など幅広い分野の精密コーティング工程で採用されています。
刃先には、自社開発の超微粒超硬合金を採用し、厳格に管理された作業環境のもとで、卓越した加工技術により高精度な製品を実現しています。
資料
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スロットダイ・リーフレット
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新材種・リーフレット
さまざまな用途に対応可能
- ・リチウムイオン電池
- ・有機EL
- ・セラミックコンデンサー
- ・キャパシタ
- ・高機能フィルム
- ・薄膜/有機系太陽電池
- ・燃料電池
- ・液晶ディスプレイ
- ・光学フィルム
スロットダイコーティング方式
- ロールtoロール方式
- 枚葉方式
製品の特長
お客様のコーティング条件に合せて
スロットダイのカスタマイズが可能です
超硬合金刃先
耐食性抜群のステンレス合金の本体と耐摩耗性抜群の超微粒超硬合金との組合せで長寿命・高品質の塗布を実現します。
リップ材種
超微粒超硬合金 TF15
硬さと靭性をバランスさせた超微粒超硬合金です。
シャープエッジが出やすく、刃先強度が高くなっています。
超硬合金の位置付け
マニホールド
マニホールド形状はスロットダイの性能に大きな影響を与えます。当社は流体解析によるシミュレーション、長年培った知見で最適なマニホールドの提案が可能です。
流体解析
流体解析によるシミュレーションにより、マニホールド形状の最適化や、コーティング条件のご提案が可能です。
流体解析を行うためには、塗布液の粘度や密度、流量などのデータが必要です。
- 内圧分布図
- 流線図
加工技術
超精密加工技術によって高精度なスロットダイを
実現します
研磨技術
超硬刃先
当社は高レベルなお客様のニーズを満たすべく、従来のステンレス製スロットダイだけではなく、超硬刃先スロットダイを提案します。
- 超硬刃先
- 高精度仕上げ研磨
特長
- ・マイクロレベルの高精度刃先エッジ
- ・バリが出ない超硬刃先
- ・独自の研磨技術による高精度表面粗度
表面粗度の比較
超硬刃先 | ステンレス刃先 |
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Rz0.1μm 以下 | Rz0.2μm 以下 |
- ・刃先上面真直度: 1μm 可能
- ・刃先については、超硬取付仕様、ステンレス単体仕様どちらでも製作可能
溝面
溝面の表面粗度と真直度は塗布精度に大きな影響を与えます。
特長
- ・当社独自の研磨技術により高精度な表面粗度を実現
- ・溝面真直度: 1μm 可能
- ・表面粗度 Rz0.2μm 以下
- ・流体解析による形状設計も可能
- スロットダイ溝面
- 溝面の鏡面加工
長尺品対応可能
最長3800mmまで製作可能で、高能率・高生産性の塗布を実現します。
パターン塗布可能
間欠塗布やストライプ塗布にも対応可能です。
様々な材質で製作可能
お客様のニーズにあわせた、超硬合金・ステンレスのほか、耐食合金、チタン合金などでも製作可能です。
膜厚調整機構
お客様のご要望にあわせた膜厚調整機構をご提案いたします
ネジ式溝幅調整機構
- ・ネジ式で精密な調整が可能
- ・押し引き溝幅調整が可能
- ・広幅調整で高い汎用性を実現
油圧式溝幅調整機構
- ・定量的な調整が可能
- ・高い溝幅復元性
- ・見やすいデジタル油圧表示
- ・任意の位置で調整が可能
可動式溝幅調整機構(リベロアジャスター)
- ・定量的な調整が可能
- ・任意の位置で調整が可能
- ・油圧式からの置き換えが可能
- ・電源不要でコンパクト
流量調整機構(T-Bar)
- ・定量的な調整が可能
- ・アクチュエータ取付により電動化が可能
- ・従来のチョークバーダイに比べ微調整が可能
- ・塗布時の上部スペース確保
貸出しサービス
性能評価いただく為に、お客様に貸出しサービスを
実施しています
お客様に当社製スロットダイの性能をご確認いただくため、6種類の貸出し用スロットダイをご用意しております。用途や塗布条件に応じてスロットダイをお選びいただけます。
- 全長700mmスロットダイ
ネジ式溝幅調整機構 - 全長700mmスロットダイ
油圧式溝幅調整機構 - 全長700mmスロットダイ
可動式溝幅調整機構 - 全長750mmスロットダイ
流量調整機構(T-Bar) - 全長400mmスロットダイ
- 全長370mmスロットダイ
ネジ式溝幅調整機構
全長700mmスロットダイ
ネジ式溝幅調整機構
- ・主な用途 : リチウムイオン電池
- ・シムサイズ : 0.3mm - 0.5mm - 1.0mm - 1.5mm
全長700mmスロットダイ
油圧式溝幅調整機構
- ・主な用途 : リチウムイオン電池
- ・シムサイズ : 0.3mm - 0.5mm - 1.0mm - 1.5mm
全長700mmスロットダイ
可動式溝幅調整機構(リベロアジャスター)
- ・主な用途 : リチウムイオン電池
- ・シムサイズ : 0.3mm - 0.5mm - 1.0mm - 1.5mm
全長750mmスロットダイ
流量調整機構(T-Bar)
- ・主な用途 : リチウムイオン電池
- ・シムサイズ : 0.15mm - 0.3mm - 0.8mm - 1.0mm
全長400mmスロットダイ
- ・主な用途 : 各種フィルム・セラミックコンデンサー・リチウムイオン電池
- ・シムサイズ : 0.03mm - 0.05mm - 0.1mm - 0.15mm - 0.2mm
全長370mmスロットダイ
ネジ式溝幅調整機構
- ・主な用途 : 各種フィルム・セラミックコンデンサー・リチウムイオン電池
- ・シムサイズ : 0.03mm - 0.1mm - 0.2mm - 0.3mm - 0.5mm - 1.0mm
塗工テスト
お客様のコーティング条件に合せた塗工テストを
実施しています
当社は、枚葉方式のテストコーターを保有しており、塗工テストが可能です。
塗布液を試し塗りしたい…、複数のダイ形状で比較テストしたい…、膜厚調整機構をテストしてみたい…など、コーティング条件に合わせた塗工テストを実施いたします。お気軽にお問い合わせください。
- 低粘度用スロットダイ
(ネジ式溝幅調整機構) - 刃先カートリッジ式スロットダイ
項目 | 詳細 |
---|---|
方式 | 枚葉式 |
塗布幅 | 〜368mm |
速度 | 10〜100mm/s |
基板サイズ | 300W×400mmL 370W×470mmL 400W×500mmL |
搭載ポンプ | 低粘度 電動RTポンプ 高粘度 モーノポンプ |
塗工粘度 | 〜40,000cps |
膜厚測定 | 変位センサー ※Wet、Dryで測定可能 |
環境 | クラス50,000〜60,000 |
シミュレーション
当社の解析技術により、お客様に最適な形状の
スロットダイをご提案します
流体解析
流体解析によりマニホールドの内圧と塗布厚みの偏差をシミュレーションし、その結果に基づきマニホールド形状を最適化することが可能です。
- 内圧分布図
- 流線図
-
ビード解析
スロットダイ先端部と基材間の塗布ビードの状態を二次元・三次元的にシミュレーションし、搬送方向の塗布膜のバラつき、塗布欠陥の有無を確認することが可能です。
構造解析
流体解析の内圧の結果から、スロットダイの変形についてのシミュレーションが可能です。
解析には以下の条件が必要となります。詳しくは、営業部へお問い合わせください。
- スロットダイの形状(図面、寸法データ等)
- 流体の密度
- 流体の粘性(ニュートン流体or非ニュートン流体)
- 流体の粘度(非ニュートン流体ではせん断速度毎の粘度)
- 流入量
- 塗工幅
- 乾燥前のWet膜厚
- 塗工速度
- 吐出方向
Q&A
Q.超硬合金刃先の長所を教えてください。
A.長所は「シャープエッジ」による高精度な塗布と超硬合金自体の「長寿命」です。
「シャープエッジ」により、塗布幅方向で均一な塗布ビードを形成出来る為、高精度な塗布が可能です。
超硬合金は、耐衝撃性と耐摩耗性に優れており、スロットダイを「長寿命」とする事が可能です。
Q.スロットダイの刃先が損傷した場合には、どのようにすればよいですか?
A.当社製スロットダイであれば有償で再研削することも可能です。超硬合金刃先の場合は、超硬ブレードの貼替えも可能です。
MENUの『問合せフォーム』でお気軽にご相談下さい。
Q.スロットダイの保証条件について教えて下さい。
A.当社図面に対しての精度保証となります。
当社は常に品質には万全を期して製造していますが、万が一にも不具合が生じました際は営業担当者まで気軽にお問い合わせください。必要に応じて調査などを行いお客様にその結果を報告させて頂きます。
Q.膜厚調整機構とは何でしょうか。
A.塗布膜厚を微調整するための機構です。刃先を一時的に変形させ、流量を微調整する「溝幅調整機構」と、溝幅そのものを変化させる「流量調整機構」がございます。
詳しくはMENUの『膜厚調整機構』をクリックして下さい、動画もご覧になれます。
Q.膜厚調整機構のテストを依頼したい場合どのようにすれば良いでしょうか?
A.詳しくはMENUの『貸出しサービス』と『塗工テスト』をご覧ください。
申し込みは『問合せフォーム』よりお願いいたします。
Q.購入を検討するために当社スロットダイを評価したい場合、相談に応じてもらえますか?
A.はい。お気軽ご相談ください。MENUの『貸出しサービス』と『塗工テスト』をご覧いただき、ご相談の申し込みは『問合せフォーム』よりお願いいたします。